自分「以外の」ことばっかり気になる人ほど自分がわからない
日常であなたが、いちばん意識を向けているのはどこですか?
もしも以下のような事柄に当てはまる場合には、
あなたの意識は「自分以外のどこか/誰か」の可能性が高いです。
- 他人からどう思われているか気になる
- 相手の気分や機嫌が気になる
- その場の雰囲気が気になる
- その場の全員の機嫌が良くないと安心できない
そしてそんな人ほど「自分の」内側、
すなわち「あなたが」どう思っていて、どんな気分や機嫌で、どんな居心地を感じているのか、
には意識を向けられません。
たとえいざ内側に向こうと思っても、そうした自分のこころの声は最初かなり小さくて、ほとんど感じられないことも多いのです。
そしてそれはごく当たり前のことです。
他人や場など、自分以外の「外側」のことで常にいっぱいにしておくのであれば、内側のことは無い方が便利です。余分なメモリを取られなくて済みますから。
でももし、これからのあなたが真剣に自分を生きたいなら、今から、自分の内側へのアクセスを太く強く育てることをお勧めします。
他人のことと同じくらい、いえ、ゆくゆくは他人のことをあさってに置いておけるくらいに
「自分」が何を感じていて、どんな気分や機嫌でいるのか、常に感じられる状態を目指しましょう。
自分の内側を見に行くための、小さな習慣
とはいえご紹介した通り、今まで意識を払ってこなかった分、自分自身のこころの声は小さいものなので、最初はうまく繋がれないかもしれません。
あなたが電話をかけても、内側からの応答がない状態が、最初は続いてしまうかもしれません。
かといってそこで諦めてしまっては元の木阿弥なので、必要なのは継続です。
応答してくれるまで、自分の内側とコミュニケーションが取れるようになるまで、あなた自身が電話をかけ続けることです。
そのためにも、日常で内側を見に行く習慣、それも「小さな習慣」が絶対に必要です。
苦もなく毎日できて、短時間で、時間や場所を選ばず行えるような、小さな習慣作りです。
おすすめは深呼吸から
個人的にはとっかかりとして深呼吸を推します。
メリットが多いし手軽だからです。
- 道具が要らない
- マスクの下でやるなら周りにバレない
- その場で何回するか、長さを選べる
- 1回だけなら所要30秒で十分
- 自律神経がととのう効果もある
私の場合は、ざっくりこんなやり方で続けています。
- 目を閉じる
- お腹に風船が入っているイメージ
- 膨らませるようにゆっくり、細く長く息を吸う
- 充分吸えたと思ったら
- お腹を薄くしながらゆっくり、細く長く息を吐く
- 好きな回数で呼吸を繰り返す
- からだの調子に合わせて、心の中で声掛けする
からだへ声掛けするときの例
内観のために使いたいので、個人的に欠かさないのは最後の「からだへの声掛け」です。
単純に自分へのあいさつだけの時もあります。
「おはよう」、「おつかれ」、「おやすみ」とか。
でも続けていると、自分の調子にけっこう差があるのがわかってきて面白いのです。
いつもより肩が張っていて重かったり、腰が重かったり、
胸に不安や焦燥感がわっと湧くときもあります。
そんな時には感じたことそのまま声をかけることにしています。
「肩がバッキバキだね」「腰が張ってるね」とか。
あるいは、質問を返すときもあります。
「どんなことが不安?」「何に焦っているの?」とか。
質問した場合、からだからの答えはその場で返ってきたり、こなかったり、
後になってからふと答えに思い至ったりします。
でもとにかく、何を感じていようと、何を伝えてくれようとくれまいと、
良い悪いのジャッジをせずに、
自分の内側を見に行くこと、「いつも見てるよ」と示すこと、
そうして自分との対話を諦めないことが大事だと思います。
自分に意識を向け、感じる回路を育てよう
今まで他人に意識を向けすぎて、結果的に自分を無視してきた皆さん、
ぜひ自分に「いつも見てるよ」と示す習慣作りをして、意識を自分に振り向けていきましょう。
自分を生きようと思うとき、この自分への意識はかならず土台になってくれるはずですよ。
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